圧倒的な迫力だ。「奈良の大仏」として知られる東大寺の盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像(ざぞう)(国宝)。その大きさは、何度見ても目がくらむ。
高さ約15メートルは、世界を照らし出す仏にふさわしい巨大さ。台座の蓮弁の一つ一つに仏の世界が刻まれ、壮大な華厳(けごん)思想がうかがえる。ここでは、小さき存在でも無限大の世界に融合できるような気がしてくる。
聖武天皇が造立の詔(みことのり)を発したのは天平15(743)年。動植物すべてが栄えることを願い、思いある人からはささやかな協力でも受けることを示した。これを導く勧進役に起用されたのが、民間布教で名を高めた行基。すでに76歳だったという。
仏教が鎮護国家を主にしていた当時、行基は民衆に仏の教えを説き、橋や池も整備した。平城遷都1300年(平成22年)を控え、「菩薩(ぼさつ)」とあがめられた名僧の足跡と信仰をたどる。
≪実践面強調した“アウトロー”≫
《大伽藍本願聖武皇帝 聖母皇太后宮 光明皇后 行基菩薩…》
「東大寺上院修中過去帳」では、4番目に行基の名がみえる。右大臣だった藤原不比等や開山の師とされる良弁僧正らよりも先だ。
「良弁よりも上とは、寺としていかに篤く扱われていたか。やはり大きな功績があったからでしょう。勧進の能力にたけていた行基がいなかったら、大仏の完成は遅れていたかもしれない」。過去帳を見つめ、東大寺の狹川宗玄長老(88)は改めて驚く。
引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080728-00000058-san-soci
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